①悪質ないじめの議会への報告について
【はるた】7月にいじめ実態調査が行われ、中には暴力やお金をとる等、悪質なものもあり、大きな問題に発展したものもあると聞く、教育委員会は個人が特定される可能性があるので、文教委員会には個別のケースについて報告はしないということだが、しっかり報告し議論するべきでは。
【山本教育委員長】いじめは被害者、加害者等からの聴き取りや、その後の指導を適切に行うことがもとめられる。個人が特定される可能性があるので、議会への報告は慎重にならざるを得ない。
【池山教育長】いじめは原因、理由等、状況によって異なる。また、いじめを受けた子どもたち心に消えない記憶が残るので、個別に丁寧かつ速やかな対応が必要。したがって、個別の案件を委員会に報告し、議論することが解決につながるという考えはない。
②調査後の「教育委員会の取組」について
【はるた】いじめ受付電話として「渋谷区いじめ一一〇番」の設置をしたが「渋谷区教育センターです」という応答で、時間外は「ただ今留守にしております。」という留守電。専用ダイヤルにして、思い切って電話をかけてくる子どもの気持ちに配慮した環境をつくるべき。
【池山教育長】渋谷区いじめ一一〇番は活用状況をみて、必要に応じ改善する。
【はるた】親もいじめの相談をする可能性もある、渋谷区ホームページのトップと教育委員会のホームページにも、「渋谷区いじめ一一〇番」や文部科学省の二十四時間いじめ相談ダイヤルを掲載してはどうか。
【桑原区長】効果は疑問だが、教育委員会の要請があれば対応する。
【はるた】町田市などでは毎月調査を初めている。いじめのサイン見逃さないためにも、渋谷区でも毎月調査を実施すべきでは。
【池山教育長】各学校で防止プログラムや心のアンケートを行っている。また臨床心理士によるケアでいじめの起きない学校づくりをしている。よって、画一的な調査はいじめの「気づき」にはつながるとは思えない。
【はるた】品川区など他の自治体ではいじめによる自殺で実際に命が失われている。ホームページ掲載で命が救える可能性もある。いじめはどこでもおこりうる、だからこそ、自殺が起こらないように、できることはどんなことでもやるべき。
【質問を終えて】
答弁からは渋谷区でも、いじめによる自殺が起こりうるという、危機感が感じられない。
個人が特定される可能性があるということで、悪質なケースについても、文教委員会への報告がないというのは、議会軽視ではないかと考える。今後も報告を求めていきたい。
渋谷区いじめ110番 03–3423–8899
24時間いじめ相談ダイヤル0570–0–78310
(区政レポートVol.12より)