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平成25年度渋谷区一般会計予算の賛成討論に立つ

 

3月29日に第一回渋谷区議会定例会が閉会しました。今定例会では、平成25年度の予算審査が行われました。

 28日の予算特別委員会において、私は民主党渋谷区議団を代表して、一般会計予算の賛成討論に立ちました。遅くなりましたが、討論の内容は下記の通りです。

 

 

2013/3/28 平成25年第一回定例会 予算特別委員会賛成討論

 

私は民主党渋谷区議団を代表して議案第19号 平成25年度渋谷区一般会計予算の原案に賛成し、修正案に反対する立場から討論を致します。

 

平成25年度渋谷区一般会計予算は前年比約4.9%減、額にして39億2300万円少ない、764億1000万円で編成されております。

歳入面では、都区財政調整の中で、渋谷区は昨年度より普通交付金の交付区となっていますが、調整三税の収入は約1000億円近くと推計されており、依然として渋谷区が受ける見通しの普通交付金は圧倒的に少ない状況となっています。都区のあり方の議論の中で区への分権の推進する上で、都区財政調整制度の見直しは必須であると考えます。

 

以下、所管ごとに述べさせていただきます。

まず、企画部関係では、予算編成に関して経費節減の努力については評価したいと思いますが、より区民の理解が得られるような工夫が求められます。予算編成過程の公開や行政評価・事業評価を行い、区民との情報共有化が必要だと考えます。

情報発信としては防災面で活用されていたツイッターが今年から区の正式なアカウントとして位置づけられ、新しい手段での広報が進められていることについては評価するところです。しかしながら、新聞の配達部数が減少するなか、新聞折り込みの区ニュース発行については、工夫が求められます。

また、被災地等芸能支援については、来年度から被災地以外の芸能の支援にも拡大されます。被災地支援なのか、都市間の交流なのか、区民に対しその目的を明確にするべきだと考えるところではありますが、渋谷区の強い情報発信力が大いに生かされることを望みます。

 

次に総務部においては、庁舎耐震問題についての経費が計上されています。建て替えか補強かの選択を、区民が参加して議論が行える環境をつくっていくことが求められます。区民や近隣住民への説明会、パブリックコメントを活用するとともに、それぞれの費用の試算の根拠を細かく公開していくことを強く要望します。

また、区職員への障がい者の雇用を進めることは、以前からの指摘事項でありますが、さらに社会福祉協議会、社会福祉事業団やサービス公社などの関係団体でも同様に障がい者の雇用促進の取り組みを求めます。

 

危機管理対策部については、防災備蓄品のさらなる増強がなされました。渋谷区は区民の協力もあり、防災施策について高く評価されておりますが、今後は避難所運営について、マニュアルの整備や女性や子ども、障がい者や高齢者へ向けた対応など、進めていかなければならない課題もあります。

震災対策総合条例の改正も提案されていますが、帰宅困難者対策として、区民と在勤者、来街者の切り分けについてのルール化と啓発も進めていく必要があると考えます。

 

次に、都市整備部については環境対策として、まず、PM2.5については国で示された基準に基づいた対応が図られており、また、ホームページなどでもわかりやすい場所にリンクが張られております。引き続き適切な対応を求めます。

緑化推進事業については、私たちが指摘していた緑被率調査が盛り込まれたことにより、現状を踏まえ、目標である緑被率21%を目指すための戦略的対応を求めます。長年の課題である土地利用調整条例策定に向けて、予算計上されたことについては評価するところです。対象を絞っての策定ということでありますが、実効性のある取り組みを要望いたします。

 

土木清掃部関係では、笹子トンネルの崩落事件以来、インフラに対する住民の不安感が募っております。設置者としての管理責任を全うするために、十分な費用をかけ、調査を要望いたします。平成25年度予算では、トンネル調査、路面下空洞調査、路面正常調査などが行われます。インフラの信頼性確保のために徹底的な取り組みを求めます。

また、公園整備計画やトイレ整備計画の策定についても示されましたが、都市インフラの更新を計画的に行うことは極めて重要であると考えます。加えて、橋梁長寿命化計画も策定されましたが、道路反射鏡やガードレール等も含めて、区のインフラ管理については、計画的・網羅的な対応を強く求めます。

 

次に子ども家庭部所管事業として、まず、待機児童について。待機児ゼロを目指し進めてきた施設整備も、平成25年度に4園の認定こども園新設、恵比寿保育園の建替えと、恵比寿西地区保育室の設置、さらに既存園の拡充で合計564名の定員増が予定されており、子育て世代にあって、仕事を持ちながら子育てをしなければならない世帯のニ-ズを組んだ施策は評価できるものです。

また、子どもを遊ばせるスペ-スがなかなか確保されない中、新設の認定こども園4箇所と、スポ-ツセンタ-、ひがし健康プラザで、開設及び拡充される子育て広場は、保護者にとって利用価値の高い施設となることが期待されます。

新年度には、子ども子育て会議も設置される予定であり、子育て世代の実情・ニーズに応じた、よりきめこまやかな支援を求めます。

 

次に教育委員会については、子どもたちの体力が低下する中、区として体力向上に向け、クラブ活動等推進事業やジュニアスポ-ツプロジェクト事業を進めてきましたが、今後は体力向上の目的に加え、将来はスポ-ツ選手になりたいと、多くの子ども達に夢と希望を与える事業として期待をするところです。

 

平成25年度はサッカ-教室も開催されます。単年度にとどまらず、長期的なプロジェクトとしてとらえ、今後、これが子ども達にとって、少年、少女時代の心に残る支援として定着するよう、継続されることを望みます。

学校の統廃合については、全てを否定するものではないものの、現在行われている、学校在り方検討委員会の中で、子どもの未来のために、充分かつ活発な議論の上で、最良の方針が示されることを強く望みます。

 

次に福祉部については、高齢者福祉として、80床の特別養護老人ホーム「杜の風・上原」が4月に開設され、さらに平成26年1月には「総合ケアコミュニティせせらぎ」地域密着型特別養護老人ホーム25床の整備が予定されています。これらの高齢者施設の拡充がなされることは評価できます。しかしながら、昨年9月1日時点での特別養護老人ホームの待機者数は682人で、その解消には至りません。

25年度には包括支援センターの8ヶ所から11ヶ所への拡充や、「認知症予防・相談推進事業」また、「健康はつらつ事業」など、地域での介護、予防事業が充実されることで、今後の特別養護老人ホーム待機者抑制に少しでもつなげてほしいと考えます。

障害者福祉については、障害者総合福祉法が施行され、難病等の方々にも福祉サービスの範囲が広がったことは、一歩前進したと考えます。今後、区としてもよりきめ細やかな対応を願います。

また、渋谷区においては、以前より、多くの障がい者団体から、区内へのグループホーム開設の要望がありました。今回、施設整備助成が加えられたことで、民間の事業者の参入が期待されます。また、初台駅北口のエレベーター設置への助成は、障害者の方だけではなく、高齢者、妊婦にも優しい環境整備につながると考えます。今後もバリアフリーの観点から、適切な整備助成を願います。

次に健康推進部について。東京都初の予防接種助成制度として、新たにB型肝炎ワクチン助成が加わりました。渋谷区の予防接種助成は全国でもトップクラスでありますが、一方で、子宮頸がんワクチンなどの副反応が大きな課題となっております。感染症の流行を防ぐために予防接種の啓発は重要であると考えますが、合わせて接種を選択できる環境の整備と、副反応についての主体的な情報収集、相談機能の充実および、不幸にして副反応被害にあった方への救済についても、なお一層、取り組みを強化する必要があることを指摘いたします。

最後に修正案については、いくつかの項目においては、私たちの考えに近いものもありますが、特に重要な保育施策の方向性など、総体的に賛同しえないものであります。

よって議案第19号平成25年度渋谷区一般会計予算の原案に賛成し、修正案に反対する討論といたします。

 

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