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平成25年第4回定例会で質問 自殺予防対策の強化を!

自殺のサインに気づき、命をつなぐゲートキーパー養成講座の拡充を

警視庁によると2012年の全国での自殺者数は15年ぶりに3万人を切りました。しかし、依然、年間2万7859人の方が自殺しており、渋谷区でも37人の方が自ら命を絶っています。

 国においては平成24年に自殺総合対策大綱の見直しがなされ「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指す」ことが掲げられました。

自殺対策に先進的な足立区は、自殺対策支援センターライフリンクと連携し、区民、職員、管理監督者、関係団体向けに、ゲートキーパー(※下記参照)養成講座・研修を初級から上級まで、理解度や経験値に合わせて行っています。

渋谷区でも平成25年11月末に初のゲートキーパー養成講座が開催しまたが、先進的な自治体に比べると、まだまだ遅れていると言わざるを得ません。

今回の質問では今後のゲートキーパー養成講座・研修の拡充として次の三点、

  1. 職員、管理監督者向け、また、理解度、経験値別講座、研修の拡充。
  2. さいたま市は教員向けにもおこなっている教員向けの研修の導入。
  3. 東京都や他の自治体も作っている、独自のゲートキーパー手帳の作成。

について質問しました。

 健康推進部長の答弁は、自殺者対策として、これまでのものを継続し、工夫してゆく、ゲートキーパー手帳は東京都のものを使うというあまり前向きな答弁はありませんでしたが、教員研修についての教育長の答弁は今後研究してゆくという、やや前向きなものでした。

区民の命を守るのは行政の責務です。今後も粘り強く拡充を求めてまいります。

 

【ゲートキーパーとは】

 「ゲートキーパー」とは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことで、言わば「命の門番」とも位置付けられる人のことです。

「自殺総合対策大綱(平成19年6月8日 閣議決定)」においては、9つの当面の重点施策の一つとしてゲートキーパーの養成を掲げ、かかりつけの医師を始め、教職員、保健師、看護師、ケアマネージャー、民生委員、児童委員、各種相談窓口担当者など、関連するあらゆる分野の人材にゲートキーパーとなっていだだけるよう研修等を行うことが規定されています。

(内閣府共生社会政策HPより)

 

【自殺の10大危険要因】

・事業不振

・職場環境の変化

・過労 ・身体疾患

・職場の人間関係

・失業 ・負債

・家族の不和

・生活苦

うつ病

特に「うつ病」は他の危険要因と複合度が高く、最終的に自殺につながるケースが高いと考えられる。

(渋谷区のゲートキーパー養成講座で配布された、自殺対策支援センターライフリンクの資料より)

1311ゲートキーパー養成講座

昨年11月に渋谷区が開催したゲートキーパー養成講座には200名を超える方が参加。

ライフリンクの代表清水康之さんや自死遺族の自助グループ“みずべの集い”の方、また渋谷区で10代20代の女性の支援にあたっているNPO bond Projectの方など、様々な面から自殺を考えることができました。

区政レポートVol.18より