2.教育について②
(4)学校における費用の負担軽減について
次に学校における費用の負担軽減についてお伺いします。
昨年12月21日に文部科学省から令和3年度子供の学習費調査が発表され、公立小学校が年間35万2566円、中学校53万2799円と過去最高とりました。これは2年ごとに行われる調査で、前回2018年の調査から小学校が約3万円、中学校が約5万円上がっており、家計における子育てに掛かる割合は増える傾向です。
そのような中、23区中、8区が来年度予算において公立学校の給食費の無償化を打ち出しています。本区においては、これまで長谷部区長は、一定の収入に満たない世帯については就学援助で補っているという趣旨の答弁をしておりますが、しかし、所得金額の基準を少しでも超えると支援は受けられません。一方、国においては、政府与党が。これまでの主張を翻し児童手当の所得制限撤廃を打ち出しました。これについて我々としては思うところはありますが、それはさておき、子育ては先々を見据えてもお金がかかるわけですので、現下の物価高騰も踏まえ、当区においても給食費の無償化を本気で検討すべきだと考えますがいかがでしょうか。これについては予算に関わることですので、区長の答弁を求めます。
また、学用品について新宿区は2万円の臨時給付金を支給しています。給付金ではなくても就学援助の基準を見直すなど、支援を拡充すべきだと考えます。
加えて、放課後クラブにおける有料プログラムについても、少なくとも準要保護児童までは参加費を軽減すべきだと考えますがいかがでしょうか。これらについても区長の答弁を求めます。
(5)スピーキングテストについて
次に英語スピーキングテストについてお伺いします。
昨年11月に都立高校入試に関わる英語スピーキングテストが行われました。東京都では中学3年生、約7万人、渋谷区においては区立中学3年生574人と全体の91.4%が受験しました。
このテストについては、点数の配分の妥当性や受験しない生徒への加点との整合性など、事前にいくつかの問題点が指摘されており、また、試験会場においても同じ教室で前半と後半に別れ試験が行われたことで、後半の生徒に前半の生徒の解答する声が聞こえたなどという意見もあり、改善すべき課題が指摘されています。
そこで、まず渋谷区において、今回のスピーキングテストについて、実施後に何らかのアンケートを行ったのか、おこなったのであればその内容と結果をお示しください。また、おこなっていないのであれば、行うべきであると考えますがいかがでしょうか。
加えて、アンケートを行っていなかった場合でも生徒および保護者から何らかの苦情や意見などが上がって来ているか。来ていればその件数と内容をお示しください。
教育長の答弁を求めます。
さらにこのスピーキングテストについては、今年度で東京都と運営主体のベネッセコーポレーションとの契約期間が満了となる中で、都は来年度予算案において中学1、2年生にこのテストを導入する予算が計上しています。しかしベネッセからは、まだ今回の試験の最終報告がなされていないということ、また先に述べた課題もある中で、中学1、2年生への試験拡充をしていくべきなのか。今後、子どもたちの英語力を測る上で、スピーキングテスト自体の必要性はあると感がえますが、導入にむけては東京都に対し、しっかりと検証することを求めるべきだと考えます。教育長の答弁を求めます。
(6)次に学校における移動教室について
次に学校における移動教室についてです。渋谷区では山中高原学園や冨山臨海学園など、ここ数年で区が保有してきた青少年施設を閉鎖してきました。その代替施設という形で、国立青少年自然の家の利用がなされています。
しかし、先日ある学校の関係者から妙高青少年自然の家での移動教室について、「妙高の施設は国立で安いのだが、10時には冷暖房も切れてしまい、お風呂も入れない」「今後もスキーの移動教室を実施するのであれば施設について考えてほしい」という声を頂きました。
そもそも区有施設の閉鎖も、老朽化や被災などで運営が難しく、財政的な負担が理由であった中で、比較的安価で利用できる代替施設が活動に支障をきたしかねないようなものであれば、施設については見直しを行うべきであると考えます。教育委員会はこのような現場の声を把握しているのか。教育長の答弁を求めます。
(7)図書館のあり方について
次に図書館のあり方についてお伺いします。
まず、渋谷図書館について、私たち立憲民主党渋谷はこれまでの場所での再整備を含め、まずは地域住民、利用者などと対話を行い進めるべきだという立場であります。
しかしながら、現状計画が進む広尾中学校との複合化案について、地域住民からどのような規模の施設になるのかという不安や疑問の声があることも事実です。
そこで、まず確認をしますが、この複合施設は計画上、学校と図書館の2つの複合施設ことでよろしいでしょうか。区長の答弁を求めます。
次にこれまで整備されてきた、こもれび大和田図書館や笹塚図書館のように大きなビルに併設される形ではなく、本町図書館など地域の中に建つ図書館は、地域住民に建物としても親しまれているので、しっかりと残していくべきであると考えます。今後の図書館のあり方として区長はどのように考えるのかお聞かせください。
また、児童館の後に子育て支援センターとともに整備された、笹塚こども図書館は親子の利用や、子どもたちの居場所としての役割も担っています。未来の学校で示しているおしゃれで先進的なラーニングコモンズのような施設もいいかもしれませんが、私はこういう地味でも、温かさを感じられる空間は一定求められるのではないかと思います。
今後の図書館のあり方として、子ども図書館の増設を検討してはと考えますがいかがでしょうか。区長の答弁を求めます。