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区民環境委員会行政視察報告⑤ 函館市 観光基本計画について

平成28年11月11日

区民環境委員会行政視察 函館市

 

1.函館市観光基本計画

 

 函館市は東京23区と同等の広さを持ち、地形的特徴として坂のある町として知られている。北海道の中では比較的雪が少ない地域である。日本国内において常に魅力ある都市として高い評価を受けており、都市の名所など紹介するミシュラングリーンガイドにも、函館山や五稜郭、リノベーションをしてショッピングモールになっている金森赤レンガ倉庫など、29個の星を得ているという。

 平成10年には539万2000人の観光入込数を記録し、その後減少傾向にあり東日本大震災のあった平成23年は410万8000人まで減ったが、昨年は494万人まで回復している。函館市の観光アンケート調査によると、北海道の外からの観光客が6割で、みどころに夜景やイルミネーションイベントなどがあることから6割が宿泊客であり、450万人が訪れた平成24年の観光消費額は1025億円と、一人が約3万円を消費している。

 函館市は現在、第4次観光計画を策定して、滞在型観光による更なる消費額の増を目指している。
 計画の「人・まち・文化の宝石箱 新・国際観光都市 函館へ」という基本理念のもと、
「交流・にぎわいの創出」「おもてなし・満足度の向上」「国際化の促進」の、3つの基本方針を定めている。
これら3つの基本方針の具体的な数値目標は、まず「交流・にぎわいの創出」として平均宿泊数を平成24年度の1.16泊から平成35年度には1.28泊にすることを、また、「おもてなし・満足度の向上」としては、函館市が行っている観光アンケートの「調査の函館市の印象」においての5段階評価の一番高い「とてもよい」という評価を、平成24年の60.6%から平成35年度に80%まで上げること、さらに「国際化の促進」として訪函外国人宿泊者数を平成24年の18万人から平成35年度には30万人にすることを目標として掲げている。

 

 基本計画で定めた目標を達成ために函館市で行われている施策として、様々なイベント事業がある。
まず、今年の3月26日に北海道新幹線が開通し、東京から4時間2分、仙台から2時間30分で行くことができるようになったことから、7月から8月に開業イベントとして、函館グルメガーデンを開催し、屋外レストラン「はこだ☆テリア」など、函館の多彩な食を集めたイベントを開催した。また、平成24年度に市制90周年記念して行われて以来、9月に開催されているイベント、はこだてグルメサーカスでは毎年16万人以上の来場者を集めている。

 この他に北海道唯一の文化財庭園、名勝旧岩船氏庭園(香雪園)をライトアップする、紅葉イベント「MOMI‐Gフェスタ」や、12月には「はこだてクリスマスファンタジー」、2月には函館海上冬花火というバレンタインイベントなども行っている。

 また、函館市は他の自治体と連携した広域観光の推進に取り組んでいる。

 一つは江刺市や松前氏など道南の周辺地町村と連携し、函館を起点とした日帰りコース27ルート、一泊二日の滞在コース21ルート設定したGoo Route Hakodateで、この事業から地域のオリジナリティーを重視した着地型観光商品づくりへと展開させることも目的としている。
 この他、青函周遊ガイドブックを発行し、青森、弘前、八戸、函館との連携も行っている。

 さらに函館市は新たな観光資源の創出と既存の観光資源を磨き上げることに力を入れている。
 イカ漁をテーマに、函館市観光セクションと水産セクション、函館市漁業行動組合が協力し、漁協の女性部が中心となり、漁業体験型食事処「はこだて 入船番屋」を運営。食事の他、活イカの体験メニューやクルーズなど、これまでにない函館を味わえるものとなっている。
これらイベントなどの情報発信のための函館市公式観光情報サイト「はこぶら」は11ヵ国語に対応しており、昨年は1000万ビューを突破したという。

 

 函館市が誘客のために取り組むもう一つの事業が、MICEの推進である。
 2015年8月に市民のスポーツの活動拠点施設とともに、大規模なコンベンションにも対応する機能を備えた函館アリーナが整備されるとともに、コンベンションの開催を検討するうえでの、コンベンション施設、レセプション会場、アフターコンベンション支などの支援を資料として集約したガイドブックやウェブサイトをつくり、情報提供を行っている。

 今後、経済効果の高い、大規模な学会や大会などを誘致とともに、2020東京オリンピック・パラリンピック、2019ラグビーワールドカップなどの大規模スポーツイベントの合宿誘致も大きなチャンスと考えている。